偏愛１０のお題
５つ目/恋なんて言葉じゃ足りない
掛け違えた気持ちを。許されるのなら、もう一度。
どうして、こんなことになってしまったのだろう。…否、分かりきった答えだ。全て、全部、自分のせい。
自分は彼のことを求めていたし、彼も自分を求めてくれているのを分かっていた。
なのに、結果的に自分は彼を裏切った。傷つけた。
「…そうだね。憎まれて、仕方ない。殺されたって、仕方ない。」
返事は返らない。今の彼にはきっと、何も届かない。声も、心も、何も。
けれど、真っ暗闇の心の奥の底の底で、貴方は今も泣いている。
決して、壊されてしまったわけじゃない。忘れてしまったわけじゃない。
ただ厚い壁の向こう側に、閉じ込められてしまっただけ。
分かるよ。何度も、心を繋げて戦ったから。だから…悪いけどブチ抜くよ、そんな壁。
今度はアタシが、手を伸ばす番。
迷わない。もう迷うものか、だって彼はこんなにも、自分を求めていてくれた！
ラザラスの制止の声も、頭に入ってこない。ごめんね、ごめんね、皆。
だって止められるのは、あたしだけ。取り戻せるのも、あたしだけ。
「シオン。ごめんね………ダイスキだよ。」
指輪を、嵌める。
いつもの、いつも以上の力の奔流が押し寄せる。光に、飲み込まれる。
ぼやける意識の中で、彼を見遣る。
嗚呼、せっかくなら笑顔のあんたを覚えておきたかったなぁ、なんて場違いなことを考えて。自業自得なのにね。
あんたもあたしもどうなるか分からないけど…ううん、どうなったって、構わない。
あんたと一緒なら、どんな遠いところだって…耐えられる。
…この気持ちはきっと、
恋なんて言葉じゃ足りない！
（きっとあんたも、そう思った筈だよね？）
プラウザバックで戻ってください。
あとがき。
色々と久々だ。（ティアーズ的な意味で）（シオエル的な意味で）（小説版設定的な意味で）
最愛はシオマオで揺るぎませんが、シオエルも大好きです…。小説版のシオエルは卑怯だ。いいぞもっとやれ。
どうしてゲーム版にはシオンくん裏切りイベ入れなかったんですか…（シルディア終わるｗｗｗ）（戦力的な意味で）
黒馬に乗るシオンくんが見たいですとかれこれ４年くらい言ってる希ガス…。
（２００９．０３．０８）